【基本情報技術者試験】IT未経験者が取得した際のメリットと注意点

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IT業界未経験者でも取得できて、転職で有利になる資格ってなんだろう?
実践的な知識が身につけられるIT系資格ってなに?
ITスキルを上げたいけど、何を勉強すればいいかな?

資格は就職・転職で評価されたり、スキル向上や企業によっては資格手当の支給など、取得することで多くのメリットがあります。

IT業界も例に漏れず、多くの企業が資格手当や昇級・昇格の条件にしていたりと、資格取得を推進しています。

意を決して資格を取ろうとした時、上記のように悩んでいる方もいらっしゃると思います。

ムブ
そんな方々に強くお勧めする資格が、基本情報技術者試験です。

基本情報技術者試験はIT業界の入門資格のような立ち位置にあり、IT未経験者でも取得可能です。
にもかかわらず実践的な知識やスキルを体系的に学べて、企業の昇給・昇格条件にもなっている、取得するメリットが非常に大きい国家資格です。

IT業界で今後働いていく、また働き続けると考えている方は取得するべき資格と言えるでしょう。

そんな基本情報技術者試験の取得のメリットや実際に取得した私が感じている注意点について、詳細にお話ししていきます。

この記事では以下の方々の悩みを解決します。

✔️基本情報技術者試験について知りたい方
✔️IT業界への就職・転職を目指している方
✔️IT系資格の取得を検討している方
✔️ITスキルを向上させたい方
✔️基本情報技術者のメリットと注意点を知りたい方

この記事を書いた人

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運営者 ムブ

●文系卒、銀行営業職から約5ヶ月で自社開発企業のwebエンジニアに転職
●短期間でITエンジニアに転職したノウハウを中心にブログ、Twitter発信中
●保有資格:基本情報技術者、Java Silver SE8、FP2級

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目次

基本情報技術者試験とは?

概要

まず初めに、「基本情報技術者試験とはどのような資格試験なのか」を簡単にお話しします。

基本情報技術者試験とは

経済産業省が主催する国家資格情報処理技術者試験」の一区分です。
略称として、「FE」と呼ばれることもあり、英語名の「Fundamental Information Technology Engineer Examination」がその由来となっています。

対象者

想定する対象者は、以下のように設定されています。

高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者

ムブ
噛み砕くと、
IT職全般で必要になるITの基礎教養が身についてる人
という風に捉えられます。

また、当資格の合格によって以下の要件が満たせるとしています。

1.IT 全般に関する基本的な事項を理解し,担当する活動に活用できる
2.上位者の指導の下に,IT 戦略に関する予測・分析・評価に参加できる
3.上位者の指導の下に,システム又はサービスの提案活動に参加できる
4.上位者の指導の下に,システムの企画・要件定義に参加できる
5.上位者の指導の下に,情報セキュリティの確保を考慮して,システムの設計・開発・運用ができる
6.上位者の指導の下に,ソフトウェアを設計できる
7.上位者の方針を理解し,自らプログラムを作成できる

試験範囲

IT関連の知識・技術だけでなく、プロジェクト管理や企業経営など様々な分野から幅広く出題されます。

IT業界で求められるスキルと知識の基礎レベルを当資格だけで満遍なく身につけられると言えるでしょう。

ムブ
基本情報技術者が取得できれば、IT企業での業務が遂行できる人材になれる、その人材であることが証明できるということです。

基本情報技術者試験でIT業界の基礎教養を学び、資格取得によって人材価値を高めることができる

試験詳細

試験は「午前試験」「午後試験」の2部構成です。[※1]

午前試験・午後試験の問題形式は、午前試験は全80問出題されて四肢択一となっています。
午後問題は全11問の中から5問を選択して解答する形です。[※2]

解答方式はマークシート(PCで選択)方式で満点はともに100点、合格はともに60点以上となっています。

以下の「基本情報技術者試験 午前試験・午後試験 詳細」表も参考にご覧ください。

[※1]
この試験の名称は過去の試験制度から名付けられたものです。
名前の通り、過去は「午前試験=午前中に受ける試験、午後試験=午前試験と同日の午後に受ける試験」でした。
2022年現在は、それぞれ別日の選択可能な時間帯でも受験可能です。

[※2]
2023年4月から出題数、解答時間、出題範囲などが変更になりました。
詳しくはIPAホームページ-情報処理技術者試験における出題範囲・シラバス等の変更内容の公表について(基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント試験の通年試験化)にてご確認ください。

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難易度

最後に、気になる難易度についてです。

合格率には例年幅があります。
平均的にみて、おおよそ25〜35%前後です。
10人中7人が不合格になると考えると、そこまで簡単な資格とは言えないでしょう。

基本情報技術者試験で鬼門と言われているのが、2部構成(午前・午後試験)のうちの「午後試験」です。
午前試験合格者の75%前後が午後試験で不合格になる統計が出ています。

しっかりと学習時間を確保して、十分に試験対策を行う必要があります。

取得のメリット4選

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ここまで基本情報技術者試験の概要を見てきて、なんとなく当資格の取得メリットが思い浮かぶ方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この章では、実際に当資格を取得した私が感じたメリットをお話しします。

ITの基礎教養が身につく

基本情報技術者試験は“ITに関する基礎教養を身につけている方”を対象にしています。

なので必然的に、合格出来る方はITの基礎教養を身につけて、それを活用できる方と言えます。

私がそうでしたが、IT業界未経験者から当資格の勉強を始めた場合、取得後には段違いにスキルが身についたことを実感できるでしょう。

また例え試験自体は不合格だったとしても、合格まで誤差のレベルに達していれば実務でもある程度は会話についていけて、業務に支障がないスキルが身についているはずです。

ムブ
資格試験の合格だけに固執せず、学習を通して実務で活用できる知識を吸収することが最も重要です。

就職・転職に有利

前項でもお話しした通り、基本情報技術者試験を取得しているということは、IT業界共通の基礎的知識やスキルを活用できるという証明になります。

つまり、自身の市場価値の向上につながるため、IT業界への就職や転職に有利に働きます。

特に大きな企業や歴史のある企業に当資格は評価される傾向があります。
IT未経験者の場合、私個人としてのお勧めが「ベンチャー企業<中小企業以上」であるため、IT未経験者の転職活動にはマッチする資格と言えます。

※「ベンチャー企業<中小企業以上」をお勧めするのは、IT未経験者が潰れずにスキルを吸収しながら成長しやすい環境である、と個人的な見解からです。

また昨今、新型コロナウイルスなどの社会情勢から企業のDX化やIT事業の推進が盛んになっています。
そういった背景もあり、IT企業以外からも当資格への注目度が高まっています。
当資格の取得が、IT業界以外の就職・転職にも優位に働く可能性が高いでしょう。

そして当資格を取得していることは、知識やスキルのアピール以外にもあります。
それは計画性や継続性など、資格を取得できる人間性のアピールにもつながると考えています。
基本情報技術者は合格率が20〜30%程と簡単な試験ではないため、IT業界への本気度や計画的・継続的に取り組める姿勢も評価されるポイントに挙げられます。

昇給・昇格に有利

IT関連の企業であれば、基本情報技術者の取得が昇給・昇格の要件になっていることが少なくありません。

どうして企業の昇給・昇格の要件にまでなっているのか?
それは基本情報技術者試験で学習できる知識の網羅性にあります。

当資格の出題範囲は、統計学やアルゴリズム・プログラミング、コンピュータやOS、またプロジェクトマネージメントetc…、と非常に広範囲です。
つまり当資格の学習をすることで、それら出題範囲のスキルが身につけられます。
企業側とすれば、社員の能力アップにつながります。

そのため、IT関連の企業は当資格の学習・取得を昇給・昇格の要件にしているのです。

ムブ
昇給・昇格の要件でなくても、資格手当一時金支給制度を設ける企業が多く存在します。
こういった恩恵を確実に受けるためにも、早い段階で当資格を取得しましょう!

学習習慣が身につく

基本情報技術者試験を学習することで、学習習慣が身に付きます。

当資格の取得を目指して学習する場合、未経験者であればおそらく最短でも3ヶ月前後の学習期間が必要だと思います。
3ヶ月で合格できるといっても、ダラダラと学習するのではなく、計画的・戦略的な学習を3ヶ月継続することで合格レベルに到達できます。
その場合、3ヶ月間計画的な学習に継続して取り組めたのなら、「学習すること」が習慣になっているのではないでしょうか?

もちろん、当資格の試験後に学習していた時間を別の時間に当ててしまえば、身についた学習習慣は無くなります。
しかし、変わらず学習する時間を確保して、習慣を継続していただきたいです。

なぜならIT業界で働き続けるためには、日々勉強する必要があるためです。

IT業界は「トレンドの移り変わりが早い」という特徴があります。
IT分野は日々凄まじいスピードで進化を遂げています。

昨日まではIT技術で実現不可能だったことも、明日には実現可能になることも多々あります。

そういった業界の特徴を考えると、日々最新の技術をキャッチアップする必要がある、つまり学習する習慣が必要不可欠と言えるでしょう。

ムブ
学習習慣を付けるきっかけとして、当資格勉強で取り組んだ学習ペースや時間を維持できれば、IT業界で円滑に業務を進められる可能性が高くなります。

取得の注意点2選

ここまで「基本情報技術者を取得するべき!!」というメリットについて多く話してきました。

基本情報技術者の取得がこんなにメリットだらけなら取得する他ない!
効率のよく合格できる方法を調べて、今日から実践あるのみ!

このように考える方もいらっしゃると思います。

ムブ
正直、基本情報技術者に限ってはメリットしかないと私も感じています。
しかし、その中でも取得する際に注意していただきたいことがあります。

この章では、その注意点についてお話ししていきます。

“資格取得”が目的ではない

ITエンジニアには資格は不要!
実装・実務スキルだけで十分でしょ。
ムブ
その考え方も確かに間違いではありません。
しかし、私は1つのある側面から資格は必要だと考えます。

ここで強く主張したいのは、資格が必要というより、資格が取得できる知識やスキルが必要ということです。

ここまで似たニュアンスでお話しした箇所もあるとは思いますが、
資格というのはある一定以上の知識やスキルを保証する証明に過ぎません。

資格取得を目的にするのではなく、あくまで知識とスキルの習得が目的です。

その手段として、資格取得を目指すことはITエンジニアとして働くため、またスキルアップとして非常に有効と言えるでしょう。

希少性は望めない

基本情報技術者試験はIT業界では知名度が極めて高い国家資格であるが故、希少性はあまり望めません。

また「異業種→ITエンジニアへの転職」、「入社3年以下のエンジニア」には非常に有益な資格ですが、
ITエンジニア→他企業のITエンジニアや「入社3年以上の中級エンジニア」には、そこまで有益にならない可能性があります。

ただし、当資格の次のステップである応用情報技術者試験や、更なる上位資格への布石として取得することは非常に有益に働きます。

上で話した応用情報技術者試験は、ベテランエンジニアであっても有益な資格でありながら、基本情報技術者試験と出題範囲は大きく変わりません。

“応用情報”という名前なだけ、確かに問題のレベルは上がってます。
しかし、基本情報技術者の知識がなければ応用情報技術者試験の問題を解くことはできません。

さらにその上の資格も同様です。

ムブ
基本情報技術者が取得できていれば上位資格の知識の土台は形成されています。
希少性を求めるなら上位資格の取得を最終目標として当資格に取り組みましょう。

まとめ

今回は基本情報技術者試験を学習・取得するとどうなるのか、メリットと注意点についてお話ししてきました。

以下に、この記事の要点をまとめます。

取得のメリット

  • ITの基礎教養が身につく

“基本情報技術者試験 = IT周辺の知識やスキルを網羅的に扱う資格”
→学習・取得することでITの基礎教養が習得できる。

  • 就職・転職に有利

IT周辺の基礎教養が身に付いている人、と基本情報技術者試験が証明してくれている。
同時に、容易でない国家資格を取得できた人間性もアピールポイントに。

  • 昇給・昇格に有利

基本情報技術者試験を評価する多数の企業が、昇給・昇格に要件にしている。
また、資格手当や資格取得一時金を支給する企業もあり。

  • 学習習慣が身につく

基本情報技術者試験は容易な資格でないため、ある程度の計画的・継続的な学習が必要。
→学習習慣のきっかけや自然な習慣作りができている。

取得の注意点

  • “資格取得”が目的ではない

資格を持っていることは、あくまで一定以上の知識やスキルの証明にしか過ぎない。
重要なのは、基本情報技術者試験の学習で得た知識を実践的に活用できるように落とし込むこと。

  • 希少性は望めない

基本情報技術者試験はIT業界で非常にメジャーであり、未経験者〜見習いエンジニア辺りしか有効に働かない。
希少性を求める場合、更なる上位資格の習得の準備段階として当資格を取得するべき!

ムブ
ここまで基本情報技術者試験を取得するか否かの判断材料になるようなお話が中心でしたが、この記事を踏まえて皆さんは当資格の取得にチャレンジしますか?

チャレンジする方に向けて、実際に私が取得した学習方法の詳細な記事を公開する予定です。

内容としては、学習期間が約3~4ヶ月を目処として未経験者を合格まで導くもの(実際に私が未経験者だったので)になっています。

必ず少しは参考になるはずです。よければそちらも併せてご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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