私自身、ITエンジニアに転職する前は上記のような悩みや考えを持っていました。
未経験の業界に転職する恐怖、ITエンジニアという今まで関わることがほとんどなかった未知の業界に対する不安。自分と同じような境遇から転職した人の話を聴きたいと思っても身近になかなか当てはまる人がいない、そんなパターンが多いものです。
そこでこの記事では、未経験からITエンジニアに転職した私が感じた良いところを4つ、あまり良くなかったところ3つをお話しします。
むしろ転職していなかったら今のような充実した生活は送れていませんでした!
この記事は以下の方々に向けた記事です。
✔️他業種からITエンジニア転職を考えている方
✔️ITエンジニアの実際の働き方を知りたい方
✔️未経験からITエンジニアに転職した人の転職後を知りたい方
この記事を書いた人
●文系卒、銀行営業職から約5ヶ月で自社開発企業のwebエンジニアに転職
●短期間でITエンジニアに転職したノウハウを中心にブログ、Twitter発信中
●保有資格:基本情報技術者、Java Silver SE8、FP2級
前提:運営者の前職・現職の情報
どうしてもITエンジニアのメリット・デメリットをお話しするには何かと比較する必要があったので、今回は私の前職を比較対象にします。
以下が前職とITエンジニアの情報を簡単にまとめたものです。
※前職の情報を見て悪い印象を受けるかもしれません。
これはあくまで私の主観、限定的な職場環境の情報であることをご認識ください。
上記の情報を頭の片隅に置いていただき、前職の銀行営業職と現職のITエンジニアを比較していきます。
ITエンジニアのメリット
個人で働くことが可能
これは終身雇用の崩壊で正社員の雇用が約束されなくなったことや、「企業が稼ぐ時代→個人で稼ぐ時代」へとシフトが変わってきていることを強く感じているためです。
有名企業でも大幅な赤字決算をして雇用調整をせざるおえない状況が続いています。このような現状を考えると、独立して稼ぐという選択肢があることが重要になります。
前職
私の経験上、金融機関職員の多くは個人事業主(独立)として働く選択肢を持っていません。正確には保つことが現実出来でないため持てない、とも言えます。
それは金融業の特性上、個人で金融業を営むことが困難なためです。
金融業の主な業務は金融資産を預かり、その資産を運用することです。
その業務を行うためには絶対的な信用・信頼・実績が必要不可欠です。
この絶対的な信用・信頼・実績を積むハードルは、皆さんもご想像できるかと思いますがかなり高いです。
もちろんファイナンシャルプランナーなど、個人事業主として活躍されている方もいらっしゃいますが、安定稼働させることは至難の業でしょう。
そのため多くの方が、安定した業績・実績のある金融機関に勤めることが安泰、と考えます。
つまりそれは、退職時まで会社に依存して生きていくことを意味します。
この考えにより、人生設計の選択肢が少なくなったり、価値観の固定化につながることが予想されます。
私も前職に勤めているときは独立は全く考えておらず、周囲の人からもそのような考えは一切聞いたことがありませんでした。
ITエンジニア
ITエンジニアには会社に依存することなく個人で働くという選択肢が現実的に存在しています。
具体的にはフリーランスとして個人事業主として働いていく、もしくは企業に勤めながら副業として個人でも働いていく、この2パターンが個人で稼ぐ方法として存在します。
この独立できるという選択肢があることがとても重要です。
また現実的にフリーランスエンジニアとして働くことが可能かということに対して、このような意見がありました。
今世の中の大半の会社員の悩みは、仕事を頑張れば頑張るほど組織に染まり、井の中の蛙になってしまうこと。副業をしつつ別の収入を得るのが最近は流行ってるけど簡単じゃない。一番確実なのは、独立しやすいエンジニアやコンサル職に就くこと。仕事を頑張ることがリスクヘッジに繋がるからね。
— まる@フリーコンサル (@marutaro_consul) January 3, 2021
エンジニアって、他の職種で独立するより遥かに難易度は低く、再現性は高いので、個人的にはオススメです。
— 有人 | 実務未経験でフリーランス (@freese90) December 26, 2020
僕は学生時代から、色々とビジネスやってみてますが、エンジニアが最も難易度は低かったです。
エンジニアが簡単という意味ではなく、他の職種で努力するよりコスパ良いのは間違いないです。
ここまでのことから、ITエンジニアは「会社依存から脱却して個人で稼ぐ」ことが他の業種以上に再現可能であると言えるでしょう。
リモートワークの導入→ワークライフバランスの充実
現在の社会情勢として新型コロナウイルスの影響により、リモートワーク利用での外出者の削減が推奨されています。
このリモートワークにはコロナウイルスの感染対策以外にも多くの利点があると感じています。
例えば、有効活用時間の創出です。
今まで出勤するのに使っていた時間が丸々有効活用できる時間になります。
具体的に出勤時間に往復1時間かかっていた場合、平日5日間リモートワークをすると5時間、それを1ヶ月続けると20時間、約一日相当の時間が創出されるのです。
これにより、家族との時間を有意義に過ごせるようになったり、資格勉強や自己啓発、軽い運動や丁寧な生活を送ることも可能になるでしょう。
金銭的な面で見ると、大きな節約効果も期待できます。
いつもはランチで500円がかかっていたところを家で自炊することで200円に抑えられます。
また出社するため身につけるスーツや鞄、靴などの使用機会も減るため、買い替える頻度も少なくなって自然と節約につながります。
前職
一方、前職の金融機関の営業職ではリモートワークはほとんど不可能でした。
業務関連の書類はすべて紙で管理しており、その他仕事に必要なものも全て職場外に持ち出し禁止となっていました。
会議や商談なども対面での実施を求められることが多く、リモートワークの実現は難しいのが現状でした。
これは私の前職だけでなく、多くの業界・業種も該当する問題です。
私の周囲の友人でも、リモートワークで業務に取り組めているのは少数のように感じます。
ITエンジニア
むしろリモートワークに最適な職業と言えるかもしれません。
開発業務が中心の場合は、リモートワークでも出社対応時でも全く変わりなく取り組むことができます。
また他社とのやりとりの際も、同業者やネット環境が整備されている取引先が多いため、リモート会議でスムーズなやり取りが可能です。
私は現在、週3日リモートワーク勤務の体制をとっていますが、全く業務に支障がなく、出社時と同様の業務に取り組めています。
ITエンジニアは、ほとんどの業務を職場以外の自由な環境で取り組むことが可能です。
またリモートワークのさまざまな恩恵も享受でき、今以上に充実した生活を送れることが期待できるでしょう。
完全なデスクワーク
これは非常に個人的な好みになるのですが、私は内勤勤務の方がベストパフォーマンスを発揮できると考えています。
外勤勤務の場合は、外的要因が業務パフォーマンスを左右するシーンがあります。
例えば自然現象の雨や雪。私は前職で電動自転車で営業回りを行っていたため、悪天候の日はかなりモチベーションが下がってしまい、業務パフォーマンスも少なからず影響を受けていたと思います。
また車で営業回りをしている場合は事故や渋滞、電車の場合は遅延や運休の影響を受けることが予想され、そのような外的要因で本来のパフォーマンスが発揮できない事態も考えられます。
外勤勤務は気持ちの切り替えがしやすかったり、外回りの手段によっては運動不足が解消できたりと、利点があることも理解しています。
しかし、それでも内勤勤務の外的要因に左右されることなく安定して業務に取り組めるという利点が大きいと考えます。
さらにリモートワークの普及により、今まで以上に環境が整えられるようになったことから、完全な内勤勤務という働き方は大きなメリットになると断言できます。
制服のオフィスカジュアル化
基本的には、会社の制服として着用するのはスーツが主流かと思われます。
そのため、このように感じている方も多いのではないでしょうか?
私は前職の制服がスーツだったため上記のように感じていました。
また電動自転車で営業回りをしていたこともあり、顕著に機能性の悪さに嘆いていました。
しかしITエンジニアに転職してからはそのように悩むことが無くなりました。
ITエンジニアの主業務はシステム設計や構築です。他社や他部署とのやりとりは必要に応じて行いますが、頻度としてはあまり多くありません。
そのため、外部とのやり取りがないシステム構築中心の日はオフィスカジュアルで業務が可能になっています。
これは企業により様々かと思いますが、IT企業は生産性や機能性を重視することが多いためか、オフィスカジュアルを取り入れている企業は結構多い印象です。
スーツより快適に業務に取り組めています。
ほんの少しかもしれませんが、その過ごしやすさが仕事のパフォーマンス向上に繋がっていると感じます。
ITエンジニアのデメリット
顧客(ユーザー)と直接関わることが少ない
私の前職が営業職ということもありますが、比較すると顧客と直接コミュニケーションを取る機会は少なくなります。
つまり、顧客から直接感謝の言葉やご意見をいただく機会がほとんどないということです。
前職
モチベーションの一つに、顧客からの感謝の言葉や密なコミュニケーションがありました。
営業担当者がその会社の窓口であるため、密接にコミュニケーションを取る必要がありました。
顧客と信頼関係を築くためにコミュニケーションを図ることは非常に大変なことでしたが、信頼をいただき、また自社サービスに満足していただいた時は非常にやりがいを感じられました。
厳しいご意見をいただくこともありましたが、それも報酬の一部だと考えて真摯に受け止めていました。
いつしか顧客と密なコミュニケーションを取ることがモチベーションの一つになっていました。
ITエンジニア
サービスに関する問い合わせは多くの場合、担当部署を設けてその部署が対応する形となっています。
イメージとしては以下の図をご覧ください。
顧客から担当部署にご意見が寄せられて、そのご意見を開発部に共有します。
その共有されたご意見を基に開発部がシステムの改善や機能追加を行い、必要があればカスタマーサポート部から顧客へ対応完了連絡をしていただきます。
このような形態をとるため顧客からの言葉を直接聞く機会がなく、モチベーションにつなげにくいという点が挙げられます。
向き・不向きに左右される
どの業界・業種にも言えますが、ITエンジニアは特に向き不向きに左右される職業だと思います。
ITエンジニアは機械(主にPC)を使って仕事をするので、ある程度機械に関する知識がないと務まりません。
その知識を得るためには勉強する必要があります。
この勉強は、機械が好きであればそこまで苦にはならないでしょう。
しかし機械に少しでも苦手意識を持つ方であれば、苦痛ですぐにでも辞めたいと思う可能性があります。
またITエンジニアの場合、機械というハード面のみだけでなく、プログラミングというソフト面の勉強も必要になります。
つまり機械に苦手意識や良くない印象を少しでも持っている方にはあまり向かない業界・業種だと思われます。
またそうでない方であっても、機械などのハード面とプログラミングは大きく異なります。
そのためエンジニアに就職後に生理的にプログラミングが合わないと感じて退職してしまう方も沢山いらっしゃいます。
そういったギャップを回避するために、一度無料のプログラミング学習サイトなどでプログラミングに触れてみることを強くお勧めします。
おすすめの無料プログラミングサイトは以下になりますので、ぜひご自身のエンジニア適性を測ってみてください。
生活習慣病のリスク
メリット章でお話ししましたが、ITエンジニアは「完全なデスクワーク」です。
業務の中心である設計や開発はもちろん、他部署や取引先との打ち合わせもほとんどオンラインのため業務時間のほぼ全てを座って過ごします。
それが原因で足腰に不調をきたしたり、生活習慣病の可能性が高まるリスクがあります。
日本医療・健康情報相談所が以下のような調査結果を発表しています。
[一部抜粋]
日中の座位時間が2時間増えるごとに、死亡リスクは15%増加し、とくに生活習慣病の有病者では、脂質異常症は18%、高血圧は20%、2型糖尿病は27%、それぞれ死亡リスクが増加した。※参考:保健指導リソースガイド
この回避策として、自発的に運動をするほかありません。
しかし、運動が苦手な方にとって自主的に運動することはなかなか億劫なことで簡単には取り組めないことも考えられます。
そのため、内勤勤務はメリットがある反面、長時間の着席による生活習慣病のリスク増加のデメリットもあるとも言えるでしょう。
しかし自主的に運動に取り組める方は、業務では脳、運動では体を動かすことになり、非常に健康的な生活が期待できます。
まとめ
以下に当記事の内容をまとめます。
ITエンジニアのメリット
個人で働くことが可能
終身雇用が崩壊し、企業に依存した今までの働き方から脱却する必要があります。
ITエンジニアは、独立もしくは副業として個人スキルで働きやすい職業です。
リモートワークの導入→ワークライフバランスの充実
リモートワークで働けるITエンジニアは、その様々な恩恵が受けられます。
- 活用できる時間の創出
- 金銭的な節約
- 質の高い生活の実現
完全なデスクワーク
ITエンジニアは完全なデスクワークであるため、外的要因(自然や渋滞、電車遅延など)の影響を受けず、いつでも最大限のパフォーマンスが発揮できます。
制服のオフィスカジュアル化
スーツ着用の義務化の撤廃で、生産性・機能性の高い洋服が身につけられるようになった。
→業務パフォーマンスの向上につながります。
ITエンジニアのデメリット
顧客(ユーザー)と直接関わることが少ない
顧客からの感謝やご意見などの声を直接聞く機会がない。
→レビューや口コミ機能の活用で解決可能。
向き・不向きに左右される
プログラミングは特殊なスキルであり、生理的に合う合わないがある。
→無料のプログラミング学習サイトでITエンジニア適性を図るべし!
生活習慣病のリスク
メリットでもある「完全なデスクワーク」は長時間着席したまま業務するため、生活習慣病のリスクを増加させます。
→自主的に運動習慣を身につけて、心身の健康を保ちましょう!
以上が「銀行営業職からITエンジニアに転職して感じたメリット・デメリット」になります。
しかし、全ての方がそう感じるわけではないとも思います。
・譲れない条件の優先順位を決めること
・自分と職業の相性を見定めること
これに徹することで満足のいく職に就けます。
それがITエンジニアで、このブログを少しでも参考にしていただけるとすごく嬉しいです。
ITエンジニアを目指す方にとって、おすすめのプログラミングスクールや学習方法も記事にしています。
そちらも併せてご覧ください。
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